インタビュー
クラインガルテン利用者
長谷部さん
農業体験のため、クラインガルデンを利用している長谷部さんに立科町での移住体験を伺ってみました。
移住体験した理由は?
ここに来たのは3年目です。来たいと思ったのは農業体験がしたくて。できるだけ自分で作った野菜を食べたいと思いまして。以前は全く農業経験がなかったのですが。でも、農業指導員の柳沢さんがいて、全くの初心者でも1年目からまがりなりにも野菜を作ることが出来ました。
立科町以外にも農業体験できる場所はありますが、なぜ立科町を?
たくさん調べたわけではありませんが、自然があり、好きな風景だったのでここを選びました。
いろいろ探したわけではないのですか?
そうですね。申し込んだらたまたま当たってしまったので(笑)。
もともとの出身は?
神奈川です。
今育てている作物は主に何ですか?
少しずつですが、いろいろ育てています。きゅうり、かぼちゃ、ジャガイモ、スイカ、パプリカ、トマト、トウモロコシ、オクラ、ズッキーニ、ねぎ、イチゴ、はくさい、大根、那須、空芯菜、高菜など、20種類くらいやっています。個々の数は少ないのですが、種類は多くやっています。指導員の方や、近所の人が教えてくれるので。なんとかできました。
どのくらいの期間、来られていますか?
季節的には、4月の終わりから12月の初めまで来ます。それ以外は畑が使えないので、たまにスキーなどに来ますね。特に滞在が長いのが6~9月。調べたら77%くらい来ていました。夏は特に来ています。
お仕事の合間に?
あまり仕事はしていないです。自営業なので、インターネットつながればここでもできますし、電話会議などもあるので、あまり忙しくないです。農作業のほうが楽しいですし(笑)。
農作物は自分で消費しているのですか?
自分でも食べていますが、キュウリやズッキーニなど多くとれるものは友達や自宅に送っています。
最終的には立科町に移住を検討されていますか?
まだ検討中です。やはり家族の同意も必要なので。自分も農大出身なのでそういうところで聞いてみましたが、やはり移住できる人は奥さんが自然や農業が好きな人なので移住されるそうで。この中を見ていても、夫婦で好きな人はあまりいないです。奥さんが好き、旦那さんが好き、という人はいますが。
同意を得るために良い方法は?
むしろ教えてください(笑)。立科だと、都会に比べるとポケモンもいないし(笑)。やはり観劇とか映画とかミュージアムだとかそういった文化面が好きな人にここは難しいのかもしれないし。一方自然が好きな人や山登りが好きな人にとっては素晴らしいところなんですけどね。
立科町の近くを観光することはありますか?
そうですね、上田市や小諸市は良く訪れます。私山登りが好きなので。山登りに行ったりしています。ここにいると便利ですし。天気が良ければ行ってみよう、と行けますし。
立科町に3年間いて想像していなかった魅力はありますか?
想像以上に景色もいいし、空気も良かったです。蚊もいないし(笑)。
家族と来ることはありますか?
あります。でも一人が多いです。
クラインガルテンの情報はどこで知りましたか?
Webで。
そういえば去年スイカ14キロがとれたんですよ。2年目はうまくいかなかったのですがが、今年はなんと記録更新。16キロがとれたんですよ(笑)。
ちなみに立科町は狭いのですぐ知り合いになりますね。ここはスーパーが一軒しかないので、買い物に行けばすぐ会うし、祭で会った人にもすぐ会うし、そうやっていたら知り合いが増えていきました。
お祭りにも参加していますか?
見に行ったり、参加もしたり。今年は10月16日にあるのですが、中山道祭りというのがある。和宮が食べたお弁当が出たり、ウォーキングしたり。そこで地元の人が地元のものを出したり、お茶を出したり、おそばを出したり、そういう行事があります。私はお茶をやっているので、そこでお茶を出して、地域の人と交流をしました。
移住体験をしてみて体験前の不安や、体験後に感じたことはありますか?
不安は最初からなかったですね。しいて言えば、一人で料理できるか、生活できるか。それも近所の奥さんにいろいろ教えてもらい、今は自立できるようになりました。
立科町の人との交流は多い?
けっこうありますね。
お祭り参加のきっかけは?
お祭りに行って、お茶をやっている人と話をして、小諸でやっているお茶会に参加したりして、交流が深まり、お祭りにも参加するようになりました。
移住体験をするうえで地元の人と交流したい気持ちはもともとありましたか?
ありました。結構強く。
そのアプローチはうまくいきましたか?
まぁこんなもんじゃないかな(笑)。お祭りにも参加しているし。軽井沢のそば打ちとか、御代田町のそば体験とか。農大の研修とか、そういったところで交友関係が広まりました。農大は移住をバックアップしているので、そういった人たちとの交流もできます。研修部というところがあるので、2年くらいで農業の基礎が学べます。カリキュラムで後継者を求めている農家さんともマッチングしてくれるし。
ほかの移住体験をしている人は交流を求めていますか?
社交的な人が多いのでそうだと思いますね。やはり月の半分いるとかそうじゃないとそういった機会はなかなか難しいと思います。
不便に思うことは?
…ポケモンがいない(笑)。車で来るときは良いんですが、すごい連絡が悪い。佐久平のバスで1時間半まったり(笑)。そういうのがもう少しなんとかなれば。でも東京から1時間10分で来たのに、バスで1時間半待つ。なんかおかしいでしょ?(笑)。それでバスで40分。なんか悪循環みたいな感じですよね。バスが不便だからみんな車で来る。そしたらバスが利用されないから本数も減る。
体調が悪くなったことは?その時の病院は大丈夫でしたか?
病気にはなっていないのでわからないですね(笑)。でも立科町の役場が言うにはここが一番安全らしいです。すぐ隣がヘリポートなので(笑)。でもお医者さんがいないのは少し怖いですね…。全くいないわけではないけど。
クラインガルテンの住民内で交流はありますか?
あります。先々週に収穫祭など。収穫祭の幹事は大体4年目の人がやります。そこに町長さんが来たり、そこで交流があったり、また役場が音頭をとってそば打ち会やおやきづくりをやったり。けど、ここは昭和こてこての人が多いんですよ(笑)。だから昔ながらの交流がある。おすそ分けだったり。
さみしいと感じたことはありますか?
雨が降っているときはなりますね。
通信環境は?
インターネットはないです。なのでスマホ経由でやっています。
都会に比べて立科町の人々の人情に違いがありますか?
最初に来て印象的だったのが、子供が挨拶してくれるということ。学校で指導されているのですかね。印象的でした。社交的なのかもしれませんね。お年寄りと道路であっても話してるし。豊かな土地だからというのもあるかもしれませんね。
ご年齢は?
60歳です。
最後に一言
面白そうな学部ですね。環境ツーリズム(笑)。昔は物理学科とかしかなかったのに。